骨盤矯正で「車酔い」が減る?姿勢と首の感覚から考える、日常不調の予防と体の整え方

(画像はご利用される骨盤エクササイズイベントのイメージです。
本文記事とは関係ありません。)
整体の現場では、この言葉の裏に腰や首の張りだけでなく、
乗り物で気分が悪くなりやすい、頭が重い、疲れが抜けにくい
といった“日常の小さな不調”が隠れていることがあります。
この記事は、これまであまり語られてこなかった「姿勢と車酔い」を、
整体の会話例と研究の知見を交えて整理します。
先に結論:車酔いは「耳」だけでなく「首の感覚」と「姿勢のくずれ」でも起こりやすくなる
車酔いは、目で見える動き・耳の奥で感じる動き・首や
体で感じる動きが食い違うと起こりやすいと説明されています。
いわゆる「感覚の食い違い」説は、古くから整理されている考え方です。
参照(車酔いの仕組みの総説):https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6241144/
ここで重要なのは、「耳」だけの問題ではなく、
首の位置感覚や体の安定も関係し得る点です。
首の感覚と耳の感覚が協調して、空間の向きや動きを
整えるという整理もあります。
参照(首の位置感覚とめまいの整理):https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9655761/
【整体の会話例】骨盤矯正の目的が「不調予防」と「車酔い対策」につながっていた
以下は施術中の会話記録をもとに、個人が特定されない形で
要点をまとめた事例です。
来店の目的:骨盤矯正を含む姿勢の調整で、日常不調を予防したい
- お客様の主目的は「姿勢と体幹のつり合いを整える(骨盤矯正を含む)」こと
- 整体師が「姿勢が整うと車酔いが減ることがある」「頭の重さや自律の乱れにも関係する」と説明
- お客様は相づちで同意し、仕事量に応じて定期的に整える方針で一致
施術前:腰(上の方)と首に張り、疲れが強い
- 腰の上の方(おおむね第一?第三腰椎のあたり)と首の張りを自覚
- 触れると硬さがあり、体表に赤みが出やすい反応も観察
- 冷えや循環の低下に配慮し、温めの強さを確認しながら進行
施術の考え方:首・胸郭・骨盤を「一つの列」として整える
この事例で特徴的なのは、骨盤だけを単独で見るのではなく、
- 首(とくに頭と首のつなぎ目)
- 胸郭(肋骨と背中)
- 腰と骨盤(仙腸関節、股関節)
を一本の列として調整し、「目・耳・首の感覚の協調」と
「姿勢の安定」を同時にねらった点です。
施術後:満足反応と、張りの軽減
- 「気になるところは大丈夫ですか」に対し「はい、本当に」と満足
- 首・腰・骨盤まわりの過緊張がゆるみ、動きやすさが出る
- 起き上がり動作の確認でも問題なし
なぜ「骨盤矯正」と「車酔い」が同じ話になるのか
車酔いの起こり方はさまざまですが、日常でよくあるのが次の形です。
- うつむき姿勢で画面を見続ける
- 首と背中が固まり、頭の位置が前に出る
- 体幹が不安定になり、骨盤が傾いたまま揺れを受ける
- 目・耳・首の感覚の食い違いが増え、気分が悪くなりやすい
首の位置感覚は姿勢の影響を受けることが示されています。
参照(姿勢と首の位置感覚の研究):https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6743652/
また、首の感覚と耳の感覚を合わせて空間の向きを作る、という整理もあります。
参照(首の感覚と耳の感覚の統合の説明):https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9655761/
つまり、骨盤を中心に姿勢が整い、首の過緊張がほどけると、
結果として車酔いの起点になりやすい条件が減る可能性がある、
という見立てです。
自宅でできる:車酔いが気になる人の「首と骨盤」整え(合計七分)
※痛みやしびれが強い方、めまいが続く方は医療機関にご相談ください。
一、呼吸で体幹を静める(約二分)
- 仰向けで膝を立てる
- 鼻から吸い、口から細く長く吐く
- 吐く息で肋骨が下がり、下腹がやわらかくなる感覚を待つ
二、骨盤の前後ゆらし(約二分)
- 椅子に浅く座る
- 骨盤を前に倒す→戻す、を小さく繰り返す
- 背中で無理に反らさず、骨盤の動きだけで行う
三、首の等尺運動(約三分)
- 右の手を右こめかみに当て、頭は動かさず手と軽く押し合う(五秒×三回)
- 左も同様
- 次に後頭部に手を当て、同じように押し合う(五秒×三回)
この「動かさずに力を入れる」方法は、首を大きく回さずに
働きかけられるため、日常に入れやすいのが利点です。
店で行う調整の要点
次のような方針で次回以降も進める予定です。
- 首:頭と首のつなぎ目の動きを整え、過緊張を落とす
- 胸郭と肩甲帯:肋骨と肩甲骨の動きを出し、首の負担を分散
- 腰と骨盤:腰の上の硬さをゆるめ、仙腸関節を中立に近づける
- 股関節と下肢:足部から全身のつり合いを整え、骨盤の安定を助ける
- 呼吸:横隔膜の動きを引き出し、全身の緊張を抜けやすくする
なお、首の一部(上位頸椎)への手技と運動を組み合わせた研究では、
可動の改善などが報告されています。
参照(上位頸椎への手技と運動の研究):https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7829773/
ただし、めまいに対する手技の有効性については、
研究の質や数の限界も指摘されています。
過度な断定は避け、状態の見極めが重要です。
参照(頸性めまいと手技の総説):https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1356689X04000384
「整える」だけで終わらせない:不調予防の鍵は、日々の動きに戻すこと
今回の事例では、来店の目的が「不調を取る」だけでなく、
- 仕事が忙しい時期でも疲れにくくする
- 首と腰の張りをためない
- 車酔いを起こしにくい姿勢を作る
という予防と手入れが主たる目的でした。
そのためには、施術で整えた状態を、家での短時間の動きで
保つことが大切です。
上の七分を「入浴後」や「就寝前」に固定すると続きやすくなります。
学びたい方へ:骨盤を中心に、姿勢と日常不調の予防を支える
もしあなたが、
- 骨盤矯正を「形」ではなく「暮らしの不調予防」まで落とし込みたい
- 首・胸郭・骨盤を一つの列として説明できるようになりたい
- お客様が家で続けられる動きまで一緒に組み立てたい
と感じたら、学びが役に立ちます。
まとめ
- 車酔いは、目・耳・首や体の感覚の食い違いで起こりやすい(総説:https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6241144/)
- 首の位置感覚は姿勢の影響を受ける(研究:https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6743652/)
- 骨盤矯正を「姿勢の安定」と「首の過緊張の軽減」と合わせて考えると、日常不調の予防につながることがある
「骨盤の話なのに、車酔いの話につながった」
そんな気づきが、日々のつらさを減らす入口になるかもしれません。
