産後の骨盤ケア、自己流で迷わないために。安全の目安と“続く運動”を手に入れる方法

(画像はご利用される骨盤エクササイズイベントのイメージです。
本文記事とは関係ありません。)
産後の骨盤ケアは
「やった方がいい気はするけど、何をどれくらい?」
で止まりやすいテーマです。
痛みがあると動くのが怖いし、
痛みがないと後回しになりがち。
さらに子育て中は時間も途切れます。
この記事では、医学的ガイドライン・研究を
根拠にしながら、
産後の骨盤ケアを「安全に」「続く形」で
生活に落とし込むポイントを、
できるだけ分かりやすくまとめます。
1)まずは安心の土台:「産後の運動」は“体調に合わせて”推奨されている
「産後は安静が正解?」と不安になる方は多いですが、
国際的な指針は“できる範囲で動く”方向です。
- WHO(世界保健機関)は、妊娠中・産後を含む身体活動について、可能な範囲で身体活動を行い、座りっぱなしを減らすことを推奨しています。
参考:WHO Guidelines on physical activity and sedentary behaviour (2020)
- ACOG(米国産婦人科学会)も、妊娠?産後の運動について臨床ガイダンスを提示しています。
参考:ACOG: Physical Activity and Exercise During Pregnancy and the Postpartum Period (2020)
ポイントは「たくさん運動する」ではなく、
自分の体調に合わせて、続けられる範囲でという考え方です。
2)統計で見る“産後の悩みの多さ”と「相談の壁」
産後の腰?骨盤の痛み(lumbopelvic pain)は
決して珍しくありません。
ある研究では、出産後のlumbopelvic painの
有病率が高い一方で、
相談(受診)に至る割合は低いことが示されています。
「相談したい気持ちはあるのに、動けない」という
ギャップが起きやすい領域です。
参考(研究):
Gap between the prevalence of and consultation rate for postpartum lumbopelvic pain(研究概要ページ)
この「相談の壁」を越える方法のひとつが、
負担が少ない運動(エクササイズ)を、
安心して始められる形で知ることです。
3)骨盤底筋トレーニング(PFMT)は“推奨されるケア”として研究が厚い
産後の尿もれや下腹部の不安感などが
気になる方に関連するのが、骨盤底筋(pelvic floor)です。
骨盤底筋トレーニング(PFMT)は、
女性の尿失禁に対して推奨される治療のひとつとして、
Cochraneレビューでも扱われています。
参考:
Cochrane: Comparisons of approaches to PFMT for urinary incontinence in women (2024)
ただし大事なのは、回数より“やり方”です。
力みすぎたり、呼吸を止めたりすると、
続かないだけでなく違和感につながることもあります。
だからこそ、正しい感覚のつかみ方を学ぶ価値があります。
4)自己流で迷わないための「安全チェック」
次のような場合は、運動で様子見にせず、
医療機関へ相談するのが安全です。
- 強い痛みが続く/悪化している
- しびれ、力が入らない感じがある
- 発熱、強い倦怠感、急な体調変化がある
- 出血や分娩に関する医師の注意がある
一方、特に問題がなければ、産後の運動は
「小さく始める」のがコツです。
“毎日やる”より、“できる日にやる”の方が続きます。
5)今日からできる「週2回×5分」ミニプログラム
産後のケアは、完璧を狙うほど止まりやすいです。
まずは週2回×5分だけ、次の順番で試してみてください。
- 呼吸(1分):吐く息を少し長めに。肩の力を抜く。
- 骨盤の位置チェック(1分):左右の重さの違いを感じるだけでOK。
- やさしい動き(2分):小さく、ゆっくり。痛みが出たら可動域を減らす。
- 終わりの整え(1分):「軽くなった方向」を覚える。
「短い成功体験」を積み重ねると、体が変わる前に、続ける自信が育ちます。
6)“自分のため”が“誰かのため”に変わる。インストラクターという選択肢
産後ケアを学んでいるうちに、
こんな気持ちが出てくる方がいます。
- 同じ悩みのママに伝えたい
- 子連れでもできる運動の場を作りたい
- 地域で小さく活動してみたい
そのとき役立つのが、理論+実技+伝え方をまとめて学べる場です。
骨盤エクササイズインストラクター養成講座では、
事前学習(理論)と会場での実技、
修了課題を通して「人に伝える形」まで落とし込めます。
参考リンク(ガイドライン・研究)
- WHO(2020):Guidelines on physical activity and sedentary behaviour
- ACOG(2020):Physical Activity and Exercise During Pregnancy and the Postpartum Period
- Cochrane(2024):PFMT for urinary incontinence in women
- 産後の腰?骨盤痛:Gap between prevalence and consultation rate(研究概要)
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断・治療の代替ではありません。強い痛みや体調不良がある場合は医療機関へご相談ください。
